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筆者はスマートウォッチのレビュー記事を書く際、「スマートウォッチとしての基本的機能は揃っている」という表現をよく使う。 この「基本的機能」とは、心拍数や歩数、血中酸素濃度の測定、睡眠モニタリング、運動の際のパーソナルトレーナー機能である。 現代のスマートウォッチにとっては常識的な機能のため、「基本的機能」という言葉で端折らせているのだ。 ただ、この機能がスマートウォッチではなくスマートグラスに搭載されているとすれば、具体的な内容を事細かく執筆する必要がある。 今の時点で、パーソナルトレーナー機能を内蔵しているスマートグラスは多くないからだ。 9軸モーションセンサー搭載のスマートグラス 今回レビューするのは、応援購入サービスMakuakeに登場した『AirGo2』である。これはスピーカーとマイク、そして9軸モーションセンサーが搭載された製品である。 「なぜセンサーが?」という声もあるだろうが、これは装着者の姿勢を管理するためだ。 普段の姿勢に歪みがあると、それを警告する機能が『AirGo2』には搭載されている。そして運転中の居眠り運転を、「姿勢の変化」という角度から認識して警告を発するということまでしてくれるのだ。 「毎分600回の高速回転であなたの姿勢や位置を正確に測定し、姿勢の歪みを感知するとアラームでお知らせしてくれます」 筆者は今まであらゆるスマートグラスに触れてきたが、わざわざ「姿勢改善のためのセンサー」を搭載しているものはこれが初めて。それだけ「悪い姿勢」に悩んでいる人が少なくないということか。 そして当然ながら、この『AirGo2』は音楽を視聴することが可能。デュアル指向性スピーカーで立体的な音を実現する。 実際にこれを試してみると、まるで『AirGo2』から鼓膜に直接語りかけるような音響を体験できる。筆者は語彙が多い方ではないから上手く表現できないが、何と言うか……『AirGo2』を使ってドラマを観ると、まるで役者が自分の頭の中に住んでいるかのような感覚に陥ってしまうのだ。 Makuakeで公開されている『AirGo2』のプロジェクトページには、 「音質は重低音から高音域まで全体的に歪みが少なく、ハイクオリティーで高音質なサウンド、また耳を塞ぐことなく360°立体音響を脳内で実現します」 とあるが、これは決して誇張ではない。『AirGo2』がこちらの脳に直接働きかけてくれる、という具合である。 『AirGo2』は鬼コーチ!? そしてこの『AirGo2』の最大の特徴は、専用アプリと連動したパーソナルトレーナー機能である。 早速やってみよう。基本座りっぱなしの仕事に従事している筆者は、執筆の合間にアプリから「コアトレーニング」を選択して身体を動かす。 その場でのジョギング60秒、腕立て伏せ20回、プランク50秒、腹筋25回、ランジ20回、スクワット20回、片足跳び45秒。これらの合間に15秒の休憩を挟みつつ、合計3セット繰り返す。...